冬は、日本の四季の中でも特に風情があり、多くの伝統行事が行われます。ここでは冬に楽しめるイベント「餅つき」に焦点を当ててご紹介します。
餅つきは家族団らんのひと時
餅つきは、新年を迎える準備として古くから行われてきた行事です。この行事は家族や地域社会が一堂に会し、一年の終わりと新たな始まりを祝う大切な時間です。餅つきには、単に餅を作るだけでなく、家族の絆を深めるという大きな意味があります。
とは言っても着物で餅つきはできないと思っていませんか?
昔の人はたすきで袖をまくって、尻っぱしょりして足元も楽な状態でやっていたそうですよ。
尻っぱしょりはなくとも、たすきの掛け方や作業をするときの服装について紹介します。
調理や水を扱うときは割烹着
割烹着は、作業をする際に着物が汚れないように着る、現代で言うエプロンの代わりです。
重ね着が億劫な季節には薄手の白い割烹着がおすすめ。
この割烹着は風通しが良いので負担にならず、お茶のお稽古などで重宝します。昔から女性の家事の強い味方として普及しており、そのデザインも多様化しています。
フリルのついたものや、襟や裾にレースやフリルがついた昭和40年代風のものなど、様々なバリエーションがあります。現代ではリネン素材や撥水加工が施されたもの、裏地にボアが付いた暖かい割烹着なども人気です。
また、長めの割烹着は、水屋仕事の際に膝をカバーしてくれるため便利です。着物にも合わせやすく、家事をする際にも役立ちます。男性も兵児帯などを合わせておうち着物を楽しむことができます。割烹着は袖から全体を守ってくれるので、安心感もあります。家でリラックスする際に、割烹着の利用を見直してみてはいかがでしょうか。
男性も女性も覚えておきたいたすき掛け
着物での作業時には、袖が邪魔にならないようにするために、たすき掛けという方法が一般的に用いられます。たすき掛けは腰紐を交差させて着物に掛ける方法であり、様々なやり方が存在します。
まず、最も一般的な方法として、腰紐を半分に折り、端と端を蝶々結びで結びます。次に、左腕に腰紐を掛け、クロスさせて右腕に掛けます。その後、腰紐を背中に回し、両肩に掛けると、たすき掛けが完成します。この方法は簡単で、約10秒で完成するため、初心者でも取り組みやすいです。
その他にも方法はあります
もし腰紐がない場合や、簡便な方法を求める場合は、コーリンベルトやたもとクリップを活用する方法もあります。コーリンベルトはゴム製のベルトであり、クリップで袖のたもとを留めることで、着物の袖をスッキリさせることができます。また、たもとクリップはゴム製の紐にクリップがついており、おしゃれなデザイン性も兼ね備えています。
これらの方法を活用することで、着物を着ての作業をスムーズに行うことができます。袖が邪魔にならず、着物を汚さずに保つことができるため、着物を普段着として楽しむ方にとって重要な技術となります。